Case

2024.10.16

担当範囲を超えた支援を。株式会社サンシャインシティへのCRM支援

東京・池袋のランドマーク的存在である、サンシャインシティ。

同施設では、利用者一人ひとりと向き合い、その方にあった価値提供をするためのアプリ『My Sunshine City』を2022年4月にリリース。Bizsmithは、この『My Sunshine City』におけるCRM支援を行っています。

今回は、株式会社サンシャインシティのコミュニケーション部でアプリ運用を担当している長見宏平さま、大関眞悠子さまのお二人に、取り組み内容についてお話を伺いました。

サンシャインシティがより身近になるアプリ『My Sunshine City』

株式会社サンシャインシティ コミュニケーション部 リーダー 長見宏平さま(右)とサブリーダー 大関眞悠子さま(左)

ーーはじめに、『My Sunshine City』がどのようなアプリなのか、教えていただけますでしょうか。

長見:アプリ開発の背景には、サンシャイシティにもっと愛着を持ってもらい、ファンを増やしていきたいという思いがあります。そのためには、これまで以上に顧客一人ひとりと真摯に向き合うことが重要だと思い、利用者に寄り添った情報提供ができるツールが必要ではないかと考えました。

サンシャインシティでは施設全体としてのイベントや各店舗でのお知らせなど、発信したい情報がたくさんあります。しかし、これをただWebサイトに掲載するだけでは、伝えたい情報が伝えたい人に届きません。情報が埋もれてしまうことなく、パーソナライズされた情報を伝えられるように、このアプリを開発しました。

最初は、利用者全体をサービス対象とするのではなく、サンシャインシティで働く「ワーカー」をメインにサービスを展開していくことで、アプリ運営のノウハウを蓄えていくことにしました。

ーーありがとうございます。具体的にはどのようなことができるアプリなのでしょうか。

大関:メイン機能として、ワーカー限定の「市民証サービス」があります。

もともとサンシャインシティで働く方には、サンシャイシティの「市民」として紙製の「市民証」を配布していました。ワーカーの皆様は、それを提示することでサンシャインシティ内の店舗・施設でドリンクサービスや割引など少しお得な限定サービスを受けることができたんです。同アプリのリリースタイミングで、紙の市民証を廃止し、アプリ内機能として実装しました。

その他にも、サンシャインシティで開催されるイベントや店舗・施設などの様々な情報をチェックできる「お知らせ」機能や、施設内などで利用できる「クーポン」機能、当施設に水族館があることにちなみ、アプリ内で魚などの生き物を集めて自分だけの水槽を楽しむことができる「My Aquarium」機能などがあります。

また、サンシャインシティの店舗・施設と連動したプレゼントキャンペーンや、アプリユーザー限定のイベントも随時開催しています。

ーー将来的には、「ワーカー」以外の一般利用者向けの機能も拡充していく予定なのでしょうか。

長見:はい、今後は一般のお客様も含めてより多くの方に寄り添った情報提供ができるように、アプリとしての改修も並行して進めています。

CRMノウハウと運用リソースの不足をフォロー

ーー『My Sunshine City』アプリの運用にあたって、当初感じていた課題はどのようなものだったのでしょうか。

大関:課題としては大きく2つありました。ひとつは、CRMに関するノウハウが少ないこと。そしてもうひとつは、運用リソースが足りないことです。

『My Sunshine City』の運用にあたって「KARTE(カルテ)」というマーケティングツールを導入していたのですが、ツールをうまく使いこなすことができず、思うようにアプリを運用できていない状態が続いていました。

弊社では定期的に部署異動があるため、内製化が難しいというのも背景としてありましたね。

ーーお二人はもともとマーケティング関連の業務をされていたんですか?

大関:いいえ、この部署に異動してくるまではアプリ運用はもちろん、マーケティングに関する業務もほぼ経験がありませんでした。私は新卒でサンシャインシティに入社して、最初はオフィステナントの誘致や契約管理を行う営業部門に所属していたのですが、その後コミュニケーション部に異動し、アプリ関連業務を担当するようになりました。

長見:私は会社的には珍しく、かなり長い期間コミュニケーション部に在籍しているんですが、アプリ運用の担当になったのは今年に入ってからです。

ジョブローテーションを定期的に行うため、人事異動によってノウハウがたまりづらいことや、新しく担当になった人間が必ずしも専門的なスキルを持っていないので、安定した体制を築くのがなかなか難しいんです。

合同会社Bizsmith 栄藤徹平(左)。株式会社サンシャインシティ 大関眞悠子さま(中央)、長見宏平さま(右)

ーー確かに、デジタルマーケティング活動は少し専門的な知識が必要になりますよね。

長見:Bizsmithさんにご協力いただくことになったのもそうした背景があったからです。中長期的に伴走してもらうパートナーを探している際に、親会社である三菱地所から「マーケティングツールの運用に強い会社」としてご紹介いただきました。先ほどお話しした通り、弊社ではノウハウの不足とリソースの不足があったので、そうした課題を包括的に解消してくれると考えてご依頼することになったんです。

Bizsmithさんに支援していただいている内容としては、大きく2つあります。ひとつは「顧客グロースプロジェクト」として、そもそもの現状分析やKPIの策定、課題特定、施策の立案などをしていただいています。例えば現在は、離脱ユーザーと継続ユーザーの行動にどのような差があるのかの分析をしてもらっています。

もうひとつは「KARTE運用代行」として、プッシュ通知やポップアップなどの具体的な施策の設定をお願いしています。

CRMの専門家ではなく、デジタルマーケの専門家として

ーーBizsmithの支援で、当初お持ちだった課題は解消されていますか?

大関:はい、かなり解消されてきています。まず具体的な施策設定の部分では、リソース不足で対応しきれなかったものも実施することができていますし、テンプレート変更やクリエイティブの改善などもご提案いただき、本当に助かっています。

具体的な話で言うと、『My Sunshine City』のアプリでは、KARTEの通常機能である「配信優先度」が使えないという仕様上の課題がありました。そのため、同一画面上で複数の施策を配信できなかったのですが、Bizsmithさんにセグメント設定を変更しながら運用していく方法をご提案いただき、対症療法的に問題を解決することができています。

そうした専門的な課題にも柔軟に対応していただけているのは嬉しいですね。

長見:実際、実施するキャンペーン等の反応は数値的にも良くなっていますし、イベントやショップ関連の配信コンテンツの閲覧数増加など数値的成果も出てきています。

ただこちらから依頼した施策を作成してもらうだけではなく、依頼内容に対して「追加でこのような施策も実施しましょう」とか「文言を変えてABテストをしましょう」とか、プラスαの提案をしていただけており、サービスのことを考えてくれているなと感じます。

ーーありがとうございます。お二人から見て、Bizsmithの強みはどのような点にあると思いますか?

長見:ツールについての知識、デジタルマーケティング全般のノウハウをお持ちだということはもちろんですが、明確な支援スコープに閉じず、アプリ自体の機能改善やユーザーへのアンケート調査などについても専門的なアドバイスをいただけるのは非常に助かっています。

大関:「デジタルマーケティングの専門家」というと、小難しい話ばかりするようなイメージがあったんですが、Bizsmithの皆さんはとても親しみやすくて、丁寧に対応していただけるので、気軽に相談できるんですよね(笑)。

長見:確かに、コミュニケーションがスムーズにできる関係性というのは大きいですね。こちらとしても安心して業務をお願いすることができているので。

今後、UI改修やNPS向上に向けた施策立案など、新しくやらなければいけないマーケティングアクションがたくさん控えているので、これからも引き続きサポートをお願いしたいです。

合同会社Bizsmith 栄藤徹平(左)。株式会社サンシャインシティ 大関眞悠子さま(中央)、長見宏平さま(右)
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